プロジェクト概要
本システムの開発は、災害備蓄品の管理業務に課題を抱えていた現場の声からスタートしました。 従来はExcelで全避難所分の備蓄情報を集約していましたが、データ量が膨大で構造も複雑化し、 在庫や賞味期限を正確に把握することが難しい状況にありました。
入出庫記録や棚卸の更新が担当者ごとに異なり、現場での情報共有が不十分なため、 賞味期限切れの備蓄品が発生してしまうケースも少なくありませんでした。 また、各種報告や集計作業も手作業が中心で、職員の業務負担が大きい点が課題となっていました。
こうした背景から、kintoneを基盤とした災害用備蓄品管理システムを構築。 在庫・棚卸・入出庫・廃棄・移管といった一連の業務を、 トヨクモサービス連携によってスマートフォンからでも簡単に入力・確認できる仕組みを整備しました。
開発のポイント
- 在庫・賞味期限を自動管理
kintone上で全備蓄品の入庫数・出庫履歴・賞味期限を一元管理。 同一品目でも期限が異なる場合は自動集計し、総数を正確に算出。 - 現場でのスマホ入力を実現
トヨクモサービス(FormBridge・kViewer・PrintCreator)を連携し、 各避難所の担当者が倉庫でスマホから直接操作できる環境を構築。 従来の「メモ→後でEXCEL入力」を完全に排除。 - 期限アラートと報告自動化
期限間近の備蓄品をリスト化する専用アプリを用意。 国・県への報告用CSVも自動生成でき、レコード更新だけで提出用データを出力可能。 - 入力チェックとデータ整合性
入庫時の数量を超える入力を行うとアラートを表示し、 担当者の入力ミスを未然に防止。危機管理課による承認で在庫に反映。
導入による期待効果について
現在は実証・検証段階ですが、導入された場合には以下のような効果が見込まれます。
まず、Excelベースの管理では難しかった在庫の即時把握や賞味期限アラート運用を実現できる見込みです。
各避難所の倉庫でQRコードを読み取るだけで、スマートフォン上からその場で在庫確認・入出庫登録が可能となり、これまで管理課側で行っていた集計作業の大幅な省力化が期待されます。
また、システム運用により
- 在庫数の正確性の向上
- 賞味期限切れや重複備蓄の防止
- 報告書や提出用CSVの自動生成による報告業務の効率化
これらの仕組みにより、災害時の物資管理を「現場主導で完結できる体制」へと進化させる可能性を秘めています。
今後の運用を通じて、さらなる改善と最適化を図る予定です。